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「イノベーション×ファシリテーション」セミナー 〜フューチャーセッションの取り組みを通して産業間連携と⾰新的なビジネス創出の⽅法論を学ぶ〜

2019.04.05

ISCO

「イノベーション×ファシリテーション」セミナー 〜フューチャーセッションの取り組みを通して産業間連携と⾰新的なビジネス創出の⽅法論を学ぶ〜

「イノベーション×ファシリテーション」セミナー(ファシリテーター人材育成セミナー)を開催しました。

本研修は、2019年3月11日(月)(10:30~13:30)に那覇市にある八汐壮にて1回目を開催し、2019年3月13日(水)(14:00~17:00)には沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」にて2回目(1回目と同内容)を開催しました。

現在、様々な業種が連携し複雑な問題の解決や新しい価値の創出を行うことが求められています。ISCOでは産業間に横ぐしを挿す、新たなビジネスやイノベーションを起こすことを目標にフューチャーセンター事業に取り組んできました。今回は、そんなISCOの取り組みの核であり産業間連携の肝となるファシリテーション技術とイノベーションを起こすための理論についての研修を行いました。

講師には日本ファシリテーション協会第5代会長でもある、平井雅氏をお招きしました。


[1] ファシリテーションとは何かについて具体例を通して理解する 

まず、ファシリテーションとは何か、そして、イノベーションをおこす人材に必要なモノとは何かについて解説していただきました。

1.「アジアユース人材育成プログラム(AYDPO)」の例を通して
① ファシリテーターの役割は、プログラムの望ましい成果を得るためのプロセスのデザイン(設計)を行うことであること。
➁ 望ましい結果を得る過程として、プログラム受講者の意識の変容があり、それが行動の変容に繋がっていくこと。
③ プログラムの設計は、理論と経験に基づくものであり、プログラム設計の考え方と運営方針さえしっかりしたものであれば、プログラム実行中に多少のアクシデントがあっても、望ましい結果を得ることのできる、再現性のあるプログラム設計が可能であること。
について解説していただきました。


2.「沖縄の旅行業イノベーション人材育成プログラム」の例を通してイノベーションを起こす人材に必要な「あり方(姿勢)」と「やり方(手法)」について解説していただきました。

[2] 多産業間の連携を促進する(ファシリテートする)ことにより促されるイノベーションについての解説 

次に、産業間連携と革新的なビジネス創出を目指すフューチャーセッションの取り組みについて理解を深めることで、ファシリテーションの理論と実践、および、ファシリテーションによって促される多業種間連携とイノベーションについての理解を深めました。

「イノベーションをおこすためには、解決策のアイデアよりも問題の構図の明確化と人々の関係性や行動の変化に着目する必要がある。フューチャーセッションとは問題の当事者に寄り添いながら、息詰まった問題の構図を広げ、新たな関係者を招き入れ、多様な知恵と行動を引き出すことでイノベーションのプロセスを支援する役割を持つ場である」ことを解説していただきました。
研修を終えて、イノベーションのためのプロセス設計は難しいけれども、失敗を重ねながら改善することで可能なものであると意識を新たにしました。


今回は、ファシリテーションというものがどういうものか、それをどう身に着けて多産業間連携や革新的ビジネス創出のために活用していくのかについて、具体例を参考にしながら学びました。

ファシリテーションについて多くを学びましたが、特に、「平井さん自身がファシリテーターとして成長したと思えたのは、どのような状態の人でもいずれは変わり得るということを信じられるようになった時である」というお話が印象に残りました。

ISCOはこれからも、多産業間連携によるイノベーションの創出とそれを可能にするファシリテーター人材の育成に取り組んでいきます。