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第15回フューチャーセッション「テレワーク×コワーキング」

2019.11.25

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第15回フューチャーセッション「テレワーク×コワーキング」

2019年度、最初のフューチャーセッションを開催!!

2019年8月2日、第15回フューチャーセッション「テレワーク×コワーキング」をを「howlive ライカム店」にて開催しました。

今回は内閣府沖縄総合事務局から話題提供(テーマ提供)があり、開催することになりました。

このフューチャーセッションでは、大きく下記の2つの問いからスタートしていきました。
●「多様な働き方が求められる今、企業はどんな取り組みが必要なのか?」
●「企業の働き方改革を促進していくために、コワーキングは何ができるか?」

皆さん、ご存知の通り、日本国内で働き方改革が進められていることに加え、近い将来、働く人たちからテレワークをはじめとした「多様な働き方」が求められています。

その社会の潮流に加え、国の取り組みとして、来年2020年には、東京オリンピック開催に伴い、7月24日(オリンピックの開会式)を「テレワーク・デイ」として定められています(参照:https://teleworkdays.jp/)。また、今年の7月22日〜9月6日では1ヶ月間を来年の本番に向けた練習期間として設けられています。これらの取り組みに伴い、政府からの支援なども準備されています。


(参照:https://teleworkdays.jp/)


このような状況の中、今回は「コワーキングスペース」と「テレワーク」のコラボレーションに着目し、フューチャーセッションを企画しました。

コワーキングスペースのオーナーとテレワークの導入について悩んでいるまたは導入を希望している企業経営者・管理職の方、フリーランス、テレワーク実践者による意見交換の場。全ての人が多様な働き方を実現していくために、「コワーキングスペースはどのようなサービスを新しく始めたら良いのか?」そういった視点で進めていきます。


[1] パネルトーク 

まず第一部として、話題提供者である内閣府沖縄総合事務局の鶴見さんをはじめとした、ゲストの方々に情報提供をしていただきました。

スピーカー⑴ 内閣府沖縄総合事務局 鶴見さん 「国内でのテレワークに関する動き」

スピーカー⑵ 株式会社マッシグラ沖縄タイムス 金子さん 「コワーキングの現状と取り組み」

スピーカー⑶ 沖縄タイムス社 知花さん 「社内でテレワークを導入しての気づきと学び」

スピーカー⑷ Campo 久高さん 「移動しながら働く」

それぞれのスピーカーの方々から、それぞれの視点で「テレワーク」「コワーキングスペース」に関する情報提供をしていただきました。

<パネルトークでのポイント>
■国の取り組みとして、テレワークの導入やワーケーションの導入に関する実証実験をしている
 →60%の人がこのテレワークの働き方をまた活用したいと回答

■沖縄は県外から人を呼び込み、テレワークを行う「ワーケーション」においてポテンシャルが高いが、
 県内での働き方が多様でない

■コワーキングスペースでは、「①オープンイノベーション」「②サテライトオフィス」
 「③移住」の目的がある

■テクノロジーを活用すると、顔を合わせずとも仕事ができるが、無理に対面コミュニケーションを
 重視している風土があるのではないか

■コワーキングスペースを拠点にテレワークを導入したことで、朝夕の通勤時間が
 往復で2時間も減った(雨の日に限っては3時間減)

■テレワークを導入したことで、タスク管理をより意識するようになった

■テレワークの導入が社内の部署間連携のきっかけとなった
 →働き方の自由化・多様化により、これまでの枠組みから脱却

■キャンプをするように、「移動しながら働く」という概念が生まれてきている

■旅行会社、航空会社などと連携し、多拠点生活が実現できるサービスも出てきている

パネルトークでは、これまで私たちが捕らわれていた価値観「仕事は事務所でやるもの」、というものが大きく変化し初めており、パラダイムシフトが起きていることが分かった。(労働者の意識が社会の潮流に合わせて変化する一方で、乗り遅れている企業が多い事も合わせて分かった)


[2] グループディスカッション 

次に、パネルトークの内容を踏まえて、参加者同士でのディスカッションを行いました。今回も「えんたくん」に登場してもらい、参加者同士が近い距離感で意見交換ができるよう、設計しました。

今回のディスカッションでは、以下の3つのテーマで意見交換を行いました。
①望ましい未来を描く「2024年、私たちはどんな働き方(形態・環境)をしていたいか?」
②今に目を向ける「その望ましい働き方が今、実現できていないのはなぜか妨げている要因は?」
③コワーキング活用して解決できる方法は?

上記の3つの視点から、意見交換を行い、各自の考えを共有していきました。

「理想の働き方」について、意見交換をしているときには参加者の様子は非常にワクワクしている様子でしたが、やはり、現状に目を向けたときに大きな問題があり、乗り越える必要のある課題が山積している様子が伺えました。

意見交換の中では、働き方が多様になり、生きやすくなるためテレワークの導入には賛成。しかし、「どう労働者を管理するのか」、「どう評価するのか?」「セキュリティの問題は大丈夫なのか?」「上司のマネジメントスキルが問われる」「行政や財務業務などテレワークができない職種もある」など、メリットが見えるが、懸念となることが多くあるということが参加者から言葉の中で出てきました。

最後の③の問いでは、コワーキングスペースを活用して、現在の問題を乗り越えられる事もあれば、企業に働く人の価値観から起因する問題については、もう少し違うアプローチが必要なのでは、という意見が多く出てきていました。


今回のセッションでは、沖縄における「テレワーク」に実情が明らかになりました。
●企業において、テレワークを導入していきたいが、上司や経営者に説得ができない
●沖縄では朝と夕方の通勤ラッシュによる渋滞がひどいため、テレワークを導入することで、
時間の有効活用ができそう(効果がありそう)
●コワーキングスペースとテレワークの親和性は高い
●コワーキングスペースはIT系の人たちが使うイメージがある
など。

テレワーク=「福利厚生」という観点が強く、まだまだ企業に導入するには、多くのハードルがあることが発見できた会となりました。
今後は、今沖縄の企業が持っているテレワークへのイメージや固定観念をリフレームできるようなセッションを開催していきたいと思います。