BLOG ブログ

第6回フューチャーセッション「働きたい、働ける、働きやすい沖縄」

2018.12.19

ISCO

第6回フューチャーセッション「働きたい、働ける、働きやすい沖縄」

2018年11月30日(金)、浦添市にある「P’s SQUARE」にて、「働きたい、働ける、働きやすい沖縄」を開催しました。

国連が2015年に採択した持続的な開発を行うための目標、SDGsが「#8 働きがいも、経済成長も」と掲げるように、全世界で働き方に関する議論が行われています。日本でも近年「働き方改革」という形で「働き方」の議論が盛り上がっている中、沖縄でも一人ひとりそれぞれの現状に合った働き方を議論すべく「すべての人の”働きたい、働ける、働きやすい”をITで実現する」をテーマにフューチャーセッションを開催しました。セッションでは多様な視点から「働きたい、働ける、働きやすい沖縄」について意見交換を行いました。

今回は、11名の方にご参加頂きました。


[1] キーノートスピーチ(論点提起)

セッションの冒頭でガールズスクエアの能塚さんと沖縄県障がい者ITサポートセンターの上里さんにスピーチを行っていただき、論点を提供していただきました。

能塚さんは、条件の異なる様々な女性のための起業応援活動を行う場であるガールズスクエアを運営されており、女性に起業に関心を持ってもらうことから企業を継続して運営していく際の仲間作りのサポートまで尽力されております。キーノートスピーチではそのガールズスクエアをどのように運営しているか、そして沖縄労働局雇用環境・均等室の2017年12月資料に基づき、沖縄の働く女性を取り巻く現状と課題について解説していただきました。

上里さんは、「沖縄の中小企業の障害者の採用数は少なく、障害を持つ方の中には働く意欲を持っていても通勤が困難なため働くことができない人がいる。その一方で在宅テレワークを支えるIT技術が向上しており、実際に障害者ITサポートセンターではそれらを活用してテレワークを行っており、それら技術を利用して働きたい障害者を手助けをしていきたい。障害者が働きやすい環境を考えることは障害者以外も働きやすい環境である」ということを発表していただきました。

お二人の発表を受けて、率直に思ったことや疑問に思ったことを3~4人のグループで話し合い理解を深めました。


[2] グループディスカッション
まず、これまで参加者自身が経験してきた「働く」ことについて振り返りました。次に、働きたい人が働けてかつ働きやすい世の中になったのかをグループで話し合い「働くこと」がどのように移り変わり「現在の働き方」に至っているかについて理解を深めました。
最後に、「現在の働き方」を踏まえたうえで10年後の2028年に働き方がversion5.0にアップデートされたとしてどんな働き方の変化を遂げているかについて話し合いました。現状を踏まえたうえで未来を考え、その未来に至る方法をバックキャスティング法に基づいて考えることで潜在的な課題を掘り起こしその課題に対する解決策を考えました。


[3] 振り返りと感想発表
セッションの締めとして、世界の潮流としてSDGsの8番目のテーマである「働きがいも経済成長も」が注目されていることを踏まえ、今日の振り返りと感想を参加者全員が発表しました。

各個人の振り返りの内容は多様なものでした。改めて働き方というものが各個人を取り巻く現状と、その現状に対してどのようにアプローチしたいかという各個人の価値観に依存していることを感じました。そして、各個人にあった働き方も多様であることがうかがえました。


今回の働き方の対話の方向として、大きく分けて2つの流れがありました。
一つは現在の働き方を如何に効率よくするか。もう一つは、そもそも働くことが人によってどのような意味を持ち、何のために働くのか、そして、幸せなどを働くことで得るためには効率化を求めるだけでなくどのような働き方が良いのか。というものでした。

そのどちらも我々にとっては大事な論点でこれからも現状の変化に合わせて議論されていくものなのだろうと感じました。

以上が第6回フューチャーセッション「働きたい、働ける、働きやすい沖縄」のレポートでした。

今回の働き方をテーマとしたフューチャーセッションは当初は1回のみの開催を想定していたのですが、参加者の対話を聞くと今後も折を見て開催していく価値があると感じました。