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Hello! New Normal 沖縄観光のニューノーマル。第3回 〜観光ビジネスは地域の持続可能性に寄与できるのか〜が開催されました。

2020.08.18

ISCO

Hello! New Normal 沖縄観光のニューノーマル。第3回 〜観光ビジネスは地域の持続可能性に寄与できるのか〜が開催されました。

コロナ後の新しい沖縄のあり方について、 世界の潮流を見通しバックキャスティングで今できることを考えるためのイベント企画「Hello!New Normal」(Startup Lab Lagoon主催/ ISCO共催)が8月17日(月)YouTube配信にて開催されました。
今回は、観光産業と地域の持続可能性への貢献の可能性についてお話を伺いました。

まず、はじめにデータに基づく分析報告がご専門の日本交通公社 中島泰様よりキャリング・キャパシティと持続可能性指標についてご説明いただきました。

サスティナブル・ツーリズムが成り立つ大前提として、四方(住民・観光客・経済・環境)よしの関係が保たれていることが大切だとのお話がありました。
また、たくさんの情報量からデータ分析を行う中島さんは下記2点がとても重要だとおっしゃっていました。
・一つのキャリングキャパシティより多様な指標
・前提として、指標を活用する目的を明確にする
コロナ後の観光のあり方について、ヨーロッパを中心としたサスティナブルツーリズム市場動向を踏まえ、今後はレスポンシブルツーリズムの時代へと変化するであろうとのことでした。

次に、(株)美ら地球CEO 山田拓様よりご自身がプロデュースを手掛けたイナカを求める外国人向け1ストップ・ソリューションSATOYAMA EXPERIENCEのご説明がありました。

冒頭にて、山田さんは「観光産業は地域の持続可能性に寄与できると思っているし、寄与しなくてはいけないと思っている」との見解を示されました。
そして、ご自身の事業によって寄与している自地域の課題解決(経済貢献、遊休不動産の減少、域内投資による経済循環の創出etc)についてご紹介してくださった上で、地域課題を解決する手段としてビジネスがあるので、広い視野を用いて、各地で新たな価値提案をすれば観光ビジネスは、地域の持続可能性に寄与できるという結論を出されました。

次に、モデレーターのISCOアドバイザリーフェロー中村を交えて今後の観光ビジネスの価値観は変化するのか?変わらないのか?についてクロストークが行われました。

お二人のご意見をピックアップしご紹介します。
(中島さん)
アフターコロナになっても、観光が提供できる価値は本質的には変わらない。
もともと観光好きな人がウズウズしているので需要は回復するであろう。
一方で、サスティナブルツーリズムの観点から一部で起こっていたオーバーツーリズムについて立ち止まって考えるいい機会。

(山田さん)
多面的なKPIではなく「訪れてよし」の指標でしかマネジメントされていない従来の日本の観光産業の在り方について「住んでよし=持続性」の指標を含めて改めて考えていくことが大事。

最後に、モデレーターの中村からの総括がありました。
「観光ビジネスがテーマでしたが、地域の持続可能性という観点からアフターコロナの世界においてチャンスと捉えるべきであろうサスティナブル・ツーリズムについて今こそ考えを深めるとき。」

今回のセミナーは、今後ISCOがIT活用支援を行う上で多くのヒントを得ることができたとても有意義な内容でした。