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IT津梁祭り2019 高校生向けセミナー「ITで描く私たちの未来」

2019.03.13

ISCO

IT津梁祭り2019 高校生向けセミナー「ITで描く私たちの未来」

2019年1月18日(金)、浦添市 浦添市民体育館(通称ANA AREANA 浦添)2階で開催されたIT津梁祭りの「高校生向けセミナー」をISCOでプロデュースさせていただきました!

約250人の高校生を対象に「これからの社会や働き方がITの進化などによりどう変わるのか、そのような未来に対して就職も含めどう対応すべきなのか」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。イベントでは聴講者に〇×プレート(まるばつの札)を配布しパネラーからの質問に答えるという形で聴講者参加型のイベントになりました。

パネラーとして、IT津梁祭りの出展企業から

株式会社 琉球銀行 営業統括部 メディア戦略室長 伊禮 真 さん
株式会社 NTTドコモ 法人ビジネス本部 沖縄振興推進室 福崎 雄生 さん

出展高校から

沖縄工業高等学校 情報電子科 情報電子科 1年 赤嶺 漱 さん
未来工科高等学校 ITシステム科 1年 岩城 仁貴 さん

ゲストスピーカーとして

株式会社 FROGS エグゼクティブ アシスタント 嘉数 涼夏 さん

に登壇していただきました。


最初にNTTドコモの福崎さんより、新しい超高速無線通信の規格、G5とICT(Information and Communication Technology)を活用し企業の新しい価値の創出と、自治体のよりよいまちづくりのお手伝いをしていきたいということが語られました。
大容量超高速無線通信の5Gを利用すれば、8K360度VRライブ映像配信、遠隔医療、自動運転など今までにはできなかったことができるようになり、より楽しく便利なモノやコトが生まれること、さらに、その先の近い未来では今の常識を超えたことができるようになっているだろうことを語っていただきました。

琉球銀行の伊禮さんは、社会システムが急速に変化しており働き方も大きく変わっていっていることを語られました。一人の人が1社の専属で働くことや、9時から5時などの定時に働くといった従来の就業形態は変化していることや、ソーシャルネットワークを活用することで昔よりはるかに簡単に他者と直接的コンタクトを取れるようになり仕事の幅が広がっていること、複数の人と同時に仕事ができるようになったことなどが語られました。伊禮さんは実際に琉球銀行のテーマソングをMONGOL800と共同制作するなど、多様な人と関わり仕事の幅を広げ、これまでの銀行の常識を覆す取り組みを多数行なっています。

これまでの話で、現在起こっている変化は、社会インフラの変化を含む大きな変化であり、我々の生活や働き方を変えており、数年後に就職する高校生は今までとは異なる対応をしていかなければならないということが分かりました。

次に、高校生の先輩にあたり、今まさにこの変化の波に乗っている嘉数さんに語っていただきました。

FROGSの嘉数さんは、資源がない点や人口のサイズが沖縄と似たエストニアが、先進のICTをいち早く取り入れることで電子国家とまで呼ばれるようになったことに触れ、エストニアが沖縄のロールモデルになり得ること、そして、エストニアの大学に留学し学ぶことで将来は沖縄とエストニアを結ぶ人材になりたいという抱負について語っていただきました。また、将来AIが我々の競争相手になることを予想し、一早く従来の仕事の枠組みから抜け出し海外に出ることで自分を他の人と差別化させる必要性を感じていることについて語られました。そして、沖縄を飛び出して活動の場を広げようとするエネルギーの源は、沖縄が好きであることや好きなことをやり続けたいという強い思いであることが語られました。その一方で、やりたいことでどう生活を成り立たせるかということに不安を抱えていることも語られました。

嘉数さんの不安を踏まえ、話を聞いていた高校生に対して、伊禮さんは自分の好きなことを突き詰めれば技術の向上だけでなく自信にも繋がるので、好きなことを突き詰めるというスタイルでプロになることを推奨し、どうしても好きなことをやり続けたいのであれば時には生活の質を落としてランニングコストを抑えることや、クラウドファンディングを活用することを提案されていました。福崎さんはなりたい姿になるためには必要なことを積み上げることが大事であり、好きなことに関連することを積極的に勉強し続け、自分のできることを広げていくことの重要性を強調しておられました。また、今はいろいろな場で自分の意見や作品を公表し周囲からの反応を確認することができるので、好きなことを仕事として踏み出す前に自分の意見や作品の価値を確かめることの重要性を語っておられました。

そして、伊禮さんと福崎さんにこれから一緒に働きたい人とはどういう人かについて語っていただきました。伊禮さんは、「これからは未来が見えないうえに、AIで仕事がなくなる時代だから、新しいことにチャレンジできる人と仕事をしたい。こんな状況なので失敗は避けられないが、失敗をしてもそれに負けない人は好きなことをしている人。好きなことをしている人と仕事をしたい。」と語られました。福崎さんは、チャレンジ精神を持っている人、興味を持つものに取り組める人、小さなことに気づき、それから新しいものを創っていける人と仕事がしたいと語っていただきました。

高校生パネリストの岩城さんは、5Gの普及による変化に柔軟に対応できたらよいかなと思う。また、早く自分の好きなことを見つけて就職につなげたいと述べ、赤嶺さんは「基本を身に着けるために、電気・電子的なものについての知識や技術を身に着けたい。チャレンジしているときもした後も不安でいっぱい。次にチャレンジできるかも不安。ただ、これからもチャレンジしていきたい。」と述べられていました。

最後に、伊禮さんと福崎さんより高校生に向けてエールが送られました。
伊禮さんは、失敗することもあるがちょっとした勇気をもって恐れずにチャレンジしてほしい。
福崎さんは、「プログラミングを学んでいる意味は後々わかると思う。今は、IT人材が不足しており社会からITを駆使できる人材が求められている。今やっていることを突き詰めていけば社会のニーズに対して貢献できるので皆さんの人生が豊かになると思う。」とエールを送っておられました。


今、第4次産業革命と呼ばれる大きな変化がインターネットを核として起きており、我々の身近な場面が大きく変化しております。この大きな流れは、働き方を変えてきておりますが、それだけにとどまらずIT技術者というお仕事をも大きく変えることになるかもしれません。この革命の流れに乗り現代で楽しく生きるためには、ITツールやAIなどを駆使しながら好きなことを突き詰めること、そして、その過程のなかで知識や技術を学び、できることを広げ、最終的にプロとしての仕事にしていくことが重要であると感じました。